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「NISAってメリットしかないんじゃないの?」
「NISAにはデメリットしかないという人がいるけどくわしく説明して!」
一般的に積立NISAはメリットばかりが注目されて、リスクについて語られることがありません。
法改正にともなって、積立NISAは国民年金に次ぐくらいの市民権を獲得しています。
しかし、NISAも投資である以上、元本割れするリスクや損失やNISA特有のデメリットがあります。
NISAの落とし穴を知って、正しく資産運用をしていきましょう。
本記事ではNISAのデメリットについて紹介します。
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1.NISAとは
基本的に20歳以上の日本国籍をもっている人であれば誰でも利用することができます。
また、NISAを利用することで、月に3万円ずつ積み立てて20年後には5,000万円以上の資産を形成できるというふれこみで話題を集めています。
非課税である点や特別な知識がなくても放置してるだけで資産形成ができる点などが魅力で、この制度を利用する人は年々増加しています。
さらに、岸田政権の所得倍増計画の一環として、積立NISAが生まれ変わりました。
主な変更点は、投資枠の増額と非課税期間が恒久化して制限がなくなったことです。
このような変更によって、今後NISAはさらに一般的な積立制度として認知されていくことが予想されます。
2.NISAのメリット
NISAのメリットについて紹介します。
NISAのメリットは、大きくわけて2つあります。
(1)非課税
通常であれば、20%分は税金で引かれてしまいますが、NISAを活用していれば非課税です。
NISAで得た利益をそのまま投資に回すことでさらなる複利効果が見込めますが、こちらももちろん非課税対象になります。
そのため、多くの利益が期待できます。
(2)確定申告の義務がない
NISAで儲けた利益には、確定申告の義務がないので面倒な手間などが一切ありません。
また、副業を禁止されているような企業でもNISAであれば、認められているケースがあります。
3.気をつけて!NISAの意外な落とし穴
これまでの説明ではNISAにはメリットしかないように思えますが、意外な落とし穴がありますので注意が必要です。
以下ではそれぞれくわしく説明します。
(1)口座は一つしか開設できない
つみたてNISAとの併用も出来ない点には注意が必要です。
口座開設後に口座の銀行の変更は可能ですが、かなりわずらわしい制約があるのでその点には注意が必要でしょう。
(2)元本割れのリスク
NISAは、右肩上がりのグラフばかりが強調されています。
実際に、全世界株価指数は、2015年と2018年の2回マイナス成長しています。
10年間で2年マイナス成長しています。
元本割れした年には、当然資産もマイナスになってしまいます。
経済の予想は専門家でもなかなか立てられないので、絶対ではありませんが、過去10年で2年マイナスになっているという事実は知っておくべきです。
そして、今後20年積み立てた場合、これから20年でマイナスになる可能性は十分にあります。
(3)損益通算ができない
損益通算とは、1年間で出てしまった損失を考慮して納税額を控除してくれる仕組みのことです。
NISAは損益通算の対象外となっている点には注意が必要です。
(4)20年後に大暴落するリスク
世界経済では、定期的に暴落が起こっています。
日本のバブル崩壊や韓国のアジア通貨危機やリーマンショックやコロナショックを始めとして経済は世界情勢と連動して常にリスクと隣り合わせです。
たとえば、ロシアとウクライナ問題が今後過激化する可能性やアフガン問題が深刻化する可能性などさまざまな戦争の種は世界中に蒔かれています。
こうした種が萌芽したときに、大暴落が引き起こされるかも知れません。
そのときに、NISAで積み立てたお金が元本割れを起こしてしまう可能性があるのでこの点にも注意が必要です。
まとめ
NISAには、いいことだけが強調されていますが、しっかりとリスクにも目を向けていかなければなりません。
その上で、NISAを利用して資産を形成していきましょう。
そして、利確する瞬間については自分で見極めるしかないので注意が必要です。